預貯金・株式・生命保険・退職金の相続手続き | 千葉県船橋市の相続の経験豊富な弁護士

預貯金・株式・生命保険・退職金の相続手続き

相続が開始され、遺産の中に、預貯金、株式、生命保険金、退職金が含まれている場合、とのような手続きをしていけばいいのでしょうか?
これらの手続きにおいては、被相続人、相続人、さらに金融機関、会社という第三者が登場します。第三者が二重払いしないように、また、相続人間の争いに巻き込まれないように重厚な手続きが予定されているのが通常です。

預貯金、株式

預貯金、株式などの有価証券の存否の確認

まずは、相続財産の確認が必要です。
預貯金の存否の確認については、遺言書に記載されていたり、通帳、キャッシュカードや郵便物等が存在していれば明らかになります。これらがない場合、居住地や勤務地の最寄りのゆうちょ銀行、およびいくつかの銀行に照会を依頼して探さなければなりません。その際には、被相続人の死亡がわかる戸籍謄本等、照会者(相続人)の戸籍謄本と印鑑、および印鑑登録証明書が必要です。
また、株式などの有価証券については、遺言書がない場合、証券会社から定期的に送られてくる報告書等の郵便物を確認する必要があります。
遺産整理のときに銀行や証券会社名の入った手帳やタオル等が見つかった場合、手がかりになることもあります。では、その存在が確認できた預貯金や株式を実際に相続するには、どのような手続きが必要でしょうか?

遺言書がある場合

遺言書がある場合は、その内容に従って、相続人、又は、遺言執行者が選任されている場合は、遺言執行者が手続きをしていくことになります。

遺言書がない場合

遺言書がない場合には、何をどのように分けるか相続人全員で話し合う遺産分割協議をする必要があります。
そこでまず、相続人を確定するため、被相続人の死亡が確認できる戸籍謄本等、被相続人の出生から死亡まで連続した戸籍謄本等、相続人全員の戸籍謄本を取り寄せる必要があります。
そして、相続人全員、又は、遺産分割協議で決められた相続人が手続きにあたることになります。この者が、金融機関や証券会社が指定する用紙に署名捺印をして、預貯金については、解約の上相続人の口座への振り込み、株式については、名義変更の手続きをします。手続きに要する期間は、各金融機関、証券会社によって差異がありますが、およそ3日~1か月ほどかかります。

(遺産分割前の払戻し)

以前は、預貯金債権は相続が開始されると同時に当然に分割承継されるという判例のもと、各相続人は遺産分割前でも法定相続分での払い戻しが可能という運用がなされていました。
しかし、2016年12月19日の最高裁の決定により、預貯金は分割債権とはいえず、遺産分割の対象になると判例変更がされました。
このため、現在では、遺産分割協議が成立するまでは(あるいは遺産分割調停・審判で決定するまでは)、預貯金を分割することができなくなってしまいました。
2019年7月1日からは、他の相続人の同意がなくとも、遺産分割前に、相続人が自分の取得予定分の一部の払い戻しを銀行に要求できるようになりました。この制度による払い戻し額の限度は、同一の金融機関から最大150万円となっています。

生命保険金

まず、その存否の確認については、保険証券があれば問題ありません。それがない場合、各生命保険会社に問い合わせる必要があります。
そして、生命保険金については、通常、契約で受取人が指定されているので、遺産とはならず、直接その受取人が保険会社を通して手続きをしていくことになります。ただし、遺言書において生命保険の受取人を変更できるので、まずは、遺言書の内容を確認する必要があります。
手続きに要する期間は、早ければ1週間程度です。受取人は、指定口座において保険金を受け取ることができます。

退職金

退職金については、被相続人の職務に対する功労金といえ、一身専属的なものですが、退職という事実の発生により一般的な金銭債権となりますので、当然に相続の対象となります。相続開始後は、預貯金、株式と同じような手続きをしていくことになります。

最後に

銀行や証券会社、保険会社等の第三者が介在する遺産を相続していくためには、複数の書類の取り寄せから始まり、多くの手続きを経ていかなければなりません。中には平日に手続きが必要なものもあり、面倒と感じる方も多いかと思われます。しかも、相続人が多数に及ぶ場合には全員の足並みを揃えることは困難を極めます。これらの手続きや交渉に慣れた弁護士に依頼すれば、スムーズに、かつ、相続人間でもめた場合にも妥当な着地点を模索しながら、確実に進めることができます。

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