自筆遺言証書の要件緩和(2018年の相続法改正)
自筆遺言証書とは、自筆で書く遺言書のことです。
民法は、遺言書の種類として主に3種類を認めています。
自筆証書遺言と公正証書遺言、秘密証書遺言の3つです。
このうち、自筆証書遺言が費用もかからず一番手軽に作成できますが、一方で、
- 全部手書き(自筆)で書かなければならない
- 日付を記入する
- 氏名を記入し、押印する
という決まりがあり、形式に違反があると、遺言として無効になってしまいます。
このため、特に、不動産が複数ある事案などで、自筆遺言証書にするには不安があるとされてきました。
今回(2018年)の相続法改正で、自筆遺言証書の要件緩和が行われました。
(2019年1月13日施行)
遺言書のうち、財産目録の部分については、自筆でなくてもOKということになりました。ただ、全ての財産目録の用紙に、自筆で署名し、押印しなければなりません。
目録は、専門家にPCなどで作ってもらうこともできますが、登記事項証明書のコピーや銀行の通帳のコピーなどで代用することもできます。
自筆証書遺言が少し作成しやすくなったと言えます。
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